無知の怖さ
今日は、真面目な話をさせて頂きます。
今日、夕方ごろ、エレンが食べていたガムを喉に詰まらせて呼吸困難に陥り、
大量の泡を吹きました。
旦那は仕事で家に居ず、私一人、何をどうしていいのか、一瞬頭が真っ白になりました。
「赤ちゃんが喉に物を詰まらせたら、逆さまにして背中を叩く」とは、良く聞く話ですが、
実際目の前でそんな状況になった時、正直勇気が出ませんでした。
「もし、私が叩いたことによって更に詰まってしまったらどうしよう」
そんな弱気な私が居たことが、事実です。
結局、泡を吹き続けるエレンをキャリーバッグに入れて、
自転車に飛び乗り、いつもの動物病院へと急ぎました。
そんな焦る私の心を知ってか知らずか、駅前では夏祭りのまっただ中。
溢れんばかりの人、ひと、人……。
それを避けようと、ちんたらと走る車。  
綿飴を片手にだらだらと歩く若者たち。
正直、苛つきで吐きそうでした。何でこんな時に限って…。
自己中な考えですが、泣きそうでした。
全身から冷や汗が止まらず、手足が震えていました。
バッグの中に居たエレンが嗚咽を漏らす声がフト、途切れた時、
本当に、目の前が真っ暗になりました。
自転車を投げるようにして停めて、震えて縺れる足で、階段を駆け上がりました。
病院に着いて、キャリーバッグを開けると、
顔を真っ赤にして苦しそうに舌を出し、呼吸のペースがままならないエレンが私に助けを求めていました。
「この子が、ガムを詰まらせて…」
言いながら、涙が出そうになりました。 旦那が事前に病院に電話を入れていてくれたこともあり、診察はスムーズに始まりました。
「えっ、ガムあげたの!?あげちゃ駄目だよ〜〜〜」
院長先生は、緊迫した私をリラックスさせるためなのか、ずいぶんと穏やかにおっしゃいました。
そして、私が持って来た、エレンが飲み込んだガムのパッケージを見て、こう言われました。
「これ、キシリトール入ってるね。キシリトール入りは絶対駄目。インシュリンが大量発生して血糖値が激減して、低血糖で死んじゃったりするからね。それに、個体差はあるにしても、肝炎を起こしたりするから。アメリカじゃ1年前位から問題になってるんだけどね。とにかく、キシリトールは絶対に駄目だよ」
そのガムは8個入り。これまで、5つも、何も知らずにあげていました。
エレンはその間、吐く薬を飲まされて、ゲェゲェと胃の中のものを吐き出し続けていました。
その苦しそうな姿が、無知な自分のせいだと思うと不憫で、申し訳なくて、とにかく早くいつものエレンに戻って欲しいと、切望しました。
胃の中のものをほぼ出し切った後、詰まりの原因となった固まりのままのガムの存在を確認し、点滴を打ってもらうエレン。
小さな背中に、点滴の液がどんどん溜まって、まるで大きなコブが出来たような腫れかたでした。それを少しずつ手で優しく撫でながら、薬が全身に行き渡るように看護婦さんが処置をしてくれている間、院長先生と色々な話をしました。
「でもさ、僕はこういう仕事しているからそういう商品は買わないけど、一般の人は、買っちゃうよね、だって売っているんだもん。可愛いから、そりゃあ買ってあげたくなるもんね」
留守番の時に、コングにガムを詰めてあげてから家を出ていた話をすると、
「コングも駄目駄目!!あれ、詰まらせて死んだ子も居るよ。基本的に、犬っていうのは一人遊び出来るから、そんなご褒美とか要らないの。飼い主が居ない時は寝てるから。で、あなたが帰宅する時間に合わせて元気を溜めて待ってるんだから」
と、言われました。
「そんなに気になるのなら早く帰ってあげればいいじゃない」とも。
コングを購入した時は、パッケージにもっともらしい白髪の外国人の医師のような人物が<しつけに最適!!>と唱っていました。
今回のガムに関しては、メーカー名は伏せるとしても、<キシリトールで歯垢を除去>
<コラーゲンで毛ヅヤ感UP!!><天然甘味料キシリトールで口の中がピカピカ!!>と唱っています。
しかも、パッケージの裏面には<お客様やペットにより安全で楽しい商品をお届けするため常に商品の見直しを行なっております>とまで書かれています。
約一年前から問題になっているキシリトールを使っているにも関わらず、<常に商品の見直しを行なって>いると、断言しているのです。
正直、そういうものを作る業者に、腹が立ちます。
それを平気で売る、販売店にも、同様の気持ちです。
でも、一番悪いのは、自分だと、心から思います。
今、人間社会でも、食品メーカーの醜悪な姿勢がかなり問題になっています。
だから自分の口に入るものに関しては、相当な不信感を持ってじっくり選ぶ私ですが、正直、エレンに関しては「店で売っているから大丈夫だろう」という、甘い考えでしか、所詮、無かったのだということを痛感させられました。
帰宅後、ネットで「犬 キシリトール」で検索した結果、散々、様々な情報が書かれていました。
要するに、知らなかった私が、一番、最悪だったということです。
これがもし、エレンが一人で留守番の時だったらどうなっていたのだろうと、考えただけでぞっとします。
「ガムをあげてはいけないと、知らなかったから」
「コングは頭脳を鍛えるのに良いと聞いていたから」
「キシリトールは歯垢をとると書いてあったから」
そんな言い訳をしても、例えば喉にガムやコングを詰まらせて死んでしまった命は蘇らないし、低血糖や急性肝炎で泡を吹いて死んでしまった命に対しての弁明にもなるはずもありません。
特に、今回のように、調べればすぐに分かるようなこととなれば、尚更です。

結果的に、今回、こういう形で様々なことを知れて良かったという気持ちと、エレンに対しては自分の無知をこころの底からお詫びしたい気持ちで一杯です。
これまで、「いい子で留守番していて欲しいから」と、これらのオモチャやオヤツを与えてきましたが、これも所詮飼い主のエゴですよね。
結局、院長先生が言っていたように、「それなら早く帰ればいい」んです。ゲージが多少荒れようとも、その子を飼う時に自分がどういう状況でその子と、どういう生活をしていくのかなんて分かっていた筈ですから。
留守番もさせるのに、いい子にしていることをも望む。そして、いい子にしていられるように、それらのオモチャやオヤツを与える ーそれがその子にとって命の危険があるかもしれないにも関わらずー 
堂々巡りの悪循環。完全に飼い主のエゴだな、と感じました。
だから、これからもし、エレンを一人にする時はどんなに荒らされてもしょうがないという覚悟で ーもちろん、いい子にしていてくれた方が良いに決まってますがー  
出掛けようと思いますし、当然、今後はこれらのご褒美やオヤツをあげることを一切止めます。

今、エレンは旦那の股の間でグッスリと眠っています。
あれだけ嘔吐したから、相当体力を使ったのだと思います。
ご飯はふやかしてあげました。胃酸を抑える薬を、一週間分、貰いました。
今回、エレンには本当に迷惑をかけましたが、生きていてくれて良かった。
もう二度と、あんな風に、不安な気持ちで病院に駆け込むなんてことはしたくない。
だから、私がするべきことは、もっともっと、知ることだと思います。
もっともっと、エレンについて、勉強することだと思います。
居てくれるだけで、こんなにも私の支えになって居てくれたんだ、と本当に改めて気づかされました。
そして、エレンと旦那、私。この三人で生きて行く以外の形は、絶対に、想像すらつかないとも、思いました。
当然、どんな命にも終わりはあります。
もしかしたらエレンよりも先に私が逝くことだって、おかしくない、それが人生や運命だと、理解しています。
だからこそ、可能な限り、皆で元気で、長生きしたいです。
そして、その為の努力は惜しまないつもりです。

とても長い文章になりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

こんな未熟な私ですが、これからも、よろしくお願いします。
そして、色々、教えて下さい。
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by teriayuellen | 2007-07-23 00:01 | ボストンテリア
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6歳になりました。 エレンと母の日常あれこれを綴ります。
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